企業理念
「我々は、便利・夢・感動を与える物創りに挑戦する。」ファーストカスタムの最大のミッションは、人に優しい、安心・安全で快適な設計に徹すること。キャンピングカーをはじめとするカスタムカー製造で培ったノウハウを活かし、人に寄り添う設計で新しいアイデアを提案いたします。 “Designing with Empathy” を実現するための7つの要素を特定することで、ファーストカスタム独自の技術力、その持続的成長を目指しています。
7つの要素


技術を磨き続けた。
1982年、秋田県横手市に位置する小さな町工場から、ファーストカスタムの挑戦が始まりました。創業者の佐藤和秋は、自動車修理業に携わりながらも、地域市場の限界に直面し、新たな可能性を追い求めていました。その中でアメリカのカスタムカー文化に出会い、大きなインスピレーションを得た佐藤は、現地に赴きその技術と精神を学びました。この経験が、後の国内におけるカスタムカービルダーとしての地位確立につながったのです。


1990年代に入ると、ファーストカスタムはキャンピングカーやカスタムカーの製造に注力し、「ロイヤルJ」や「トラベルマスター」といった画期的なモデルを市場に投入しました。これらの製品は、快適性と実用性を兼ね備え、多くのユーザーから高い評価を受けました。また、1994年には佐藤が日本RV協会の初代理事に就任し、業界基準の整備にも尽力。こうした取り組みが、業界内での確固たる地位を確立しました。
特に、「グランドロイヤル」の登場は弊社の技術力を象徴する一台でした。このモデルは、快適性と安全性を両立させた革新的な設計により、ユーザーの期待を超える性能を提供しました。グランドロイヤルの成功は、その後のファーストカスタムの製品開発にも大きな影響を与え、ブランドとしての信頼性をさらに高める結果となりました。


2000年代において、ファーストカスタムは国内市場だけでなく、中国市場への進出も果たしました。VIP仕様車の大量生産契約を締結し、国際的な注目を集めました。しかし、2014年に中国からの資金滞留問題が発生し、経営は悪化。最終的に自己破産に追い込まれるという苦難に直面します。それでもなお、この経験は事業の方向性を再考するきっかけとなり、次なる挑戦への礎となりました。
2015年、ファーストカスタムは新たな体制での再出発を遂げました。その象徴が「ASTRARE CC1」です。このモデルは、日本の道路事情やユーザーのニーズを徹底的に分析し、快適性と効率性を極限まで追求した一台です。コンパクトながら広々とした室内空間を実現し、高い安全性を備えた鋼製スペースフレームを採用することで、顧客の信頼を再び取り戻しました。
「ASTRARE CC1」の成功は、過去の技術的基盤があったからこそ可能でした。「グランドロイヤル」で培われた設計思想や技術は、同社の現在の開発にも深く根付いており、これらのモデルが築き上げた信頼が再建の大きな支えとなっています。

現在、ファーストカスタムは“人に優しい、安心・安全で快適なキャンピングカー”という理念を掲げています。同社の独自技術である「鋼製スペースフレーム」を活用し、製品の安全性と環境性能を両立させることで、持続可能なモビリティの実現を目指しています。
ファーストカスタムは、小さな町工場から始まり、多くの試練を乗り越えながらも成長を遂げてきました。その歩みは、日本のものづくり精神を象徴し、これからの未来を切り拓く力強い原動力となっています。弊社はこれからも、革新と挑戦を続けながら、ユーザーの皆様に新たな価値を提供し続けます。
